笑顔が感動的

僕は最初、「結婚式なんて別に挙げなくても良いんじゃないの？」という態度でしたし、実際に彼女にもそう言ったことがありました。その度に喧嘩になって、「本当にこんなことで夫婦になってやって行けるのかな」と不安になったものでした。でも僕の両親の嬉しそうな顔や、彼女の両親の嬉しそうな顔を見ていると皆を喜ばせるためにもやっぱり結婚式は大切かなと思い始めたのです。それでもやっぱり衣装選びから式場選び、誰を出会いするかなど、考えなければならないのは山積みで、結婚式をする前からぐったりとしてしまいました。
だいたい結婚式の主役というのは結婚する僕たちだと思っていたのに、そうではないんですよね。実際のところ主役は新婦となる彼女で、新郎となる自分は正直なところ飾りのようなものではないかと感じたのです。衣装合わせにしても僕のものはさっと決めて（と言うか、それしかない感じで）、彼女のものはたくさん選択肢があるために、いつまでたっても終わらないというわけです。だんだん「どれでも良いんじゃないの？」と思い始めてしまったのですが、これは仕方ないのではないでしょうか。アドバイザーの人は一生懸命にあれこれと考えてくれたり、提案してくれるのですが、盛り上がるのは彼女ばかりで僕はどんどんげんなりしてしまったのでした。
しかし結婚式が終わってみると、「出会い系サイトを挙げて良かったな」と思えたのでした。友達や家族に祝福されるのも本当に嬉しいものでしたし、何より出席してくれた人たちの笑顔が感動的でした。